すぐに使える!!『1分で話せ』に学ぶ"ピラミッド型"論理構成術
今回は、『1分で話せ』(伊藤羊一)から、ピラミッド型の論理構成術をご紹介します。
このピラミッド型の話し方は、主にビジネスシーンで役に立つ考え方ですが、日常の会話においても話の分かりやすさを飛躍的に向上させるものだと思います。
ビジネスパーソンだけでなく、すべての人にお勧めできるテクニックです。
また、すぐ今日から実践できるシンプルなところもお勧めしたい理由です。
ぜひこの記事を読んでピラミッド型の論理構成術を理解していただき、実際に使ってもらえればと思います!
ピラミッドで主張と結論を整理する
ピラミッド型の論理構成とは?はじめに全体像をお伝えします。
ピラミッド型とは、下図のように、
- 結論を頂点に置き
- 結論を3つの根拠で支え
- それぞれの根拠を1~2つの事実で支える
3段構えの構成をいいます。
非常にシンプルな構図であることがわかりますね。
この構成は「ピラミッドストラクチャー」と呼ばれています。
ピラミッドストラクチャーの作り方と話し方
続いて、実際にどうやってピラミッドストラクチャーを作るのかを説明します。
ステップ1:結論を導き出す
はじめのステップは、結論を導き出すことです。
結論を明確にしておくことで、
・自分の主張で相手をどう動かしたいのかが明確になる
・主張の構成を練り、言いたいことを加えていくうちにストーリーが迷走するのを防げる
・主張する自分の立場をはっきりさせられる(反対意見を想定しているうちに、自分が賛成なのか反対なのか、ぼやけてしまう日本人は多いのだそう)
などの効果があります。
「何のために話をするのか」という目的をはじめにカッチリと決めておくのが大切です。
ではどうやって結論を導き出せばいいのでしょうか?
本書では、考えることを「知識と情報を加工して、結論を出すことだ」と述べられています。
知識と情報というのは、いずれにせよデータです。「知識」とは、「すでに自分の中にあるデータ」、「情報」とは、「自分の外にあるデータ」です。
つまり、「考える」とは、「自分の中にあるデータや自分の外にあるデータを加工しながら、結論を導き出すこと」なのです。
難しく書いてありますが、私たちは日常的に「考える」=「結論を導き出す」という行為をしています。
例えば、「眠いな...」という「情報」が入ってきたときに、「知識」として「カフェインには眠気を覚ます効果がある」「コーヒーにはカフェインが含まれている」を持っていたとします。
その「情報」や「知識」を組み合わせ、「眠気を覚ますためにコーヒーを飲もう!」と考える。これも結論を導き出す行為なのです。
よく「結論を先に」と言われます。
まずは、知識と情報を整理し、考えることで、結論をガッチリ固めましょう。
3つの根拠でピラミッドを作り、枠組みを共有する
結論を伝えるからには、必ずその根拠があります。
本書では、相手を納得させるためには、根拠を3つ用意するのがいいと述べられています。
なぜ3つの根拠なのか、その理由として、
・あれもこれもと話しすぎると、かえって印象に残らなくなる
・1つや2つだと論破されたり、反対されたら主張が終わってしまう可能性がある
・3次元に生きる人間にとって、3軸はイメージしやすい。(ホップ・ステップ・ジャンプなど3つ並べると覚えやすい)
が挙げられます。
例えば、「私はAさんと仕事がしたい」という結論に対して、
・方針がわかりやすい
・私たちを守ってくれる
・お茶目で楽しい
などが例として紹介されています。
このように、1つの結論を3つの根拠で支える構成を心がけましょう。
「たとえば」を加えて説明の具体性UP
最後に、それぞれの根拠に対して、「例えば~~」という形で「事実」を添えることで、説明に具体性を持たせます。
結論を置き、それに対して根拠を3点あげるという手順を踏んできましたが、根拠というのは抽象的になりがちなので、その弱点を補強します。
先ほどの田中さんの例でも、「私たちを守ってくれる」とは具体的にどう守ってくれるのかわからないですよね。
そこで、
・他部署からの無理な要求をきちんと断ってくれる
・業務負荷が高いときにきちんとマネジメントしてくれる
など、具体例があればかなりイメージが付きやすいはずです。
1分間であっても、聞き手にしっかりとイメージを形成してもらうことは、結論を聞き入れてもらうために不可欠です。
どんなシーンでもピラミッドストラクチャーを活用しよう
今回は『1分に話せ』から、ピラミッド型の論理構成術として、ピラミッドストラクチャーをご紹介しました。
きっとみなさん、どこかで聞いたことのある考え方だったかと思う一方、意外とできてなかったなと感じる方が多かったのではないでしょうか?
ピラミッドストラクチャーはいつでも簡単に実践可能なテクニックですので、ぜひすぐに使ってみていただき、その効果を実感してもらえればと思います。
ではまた!
【就活生向け】夏季インターンにとことん応募すべき4つの理由
今回は就活、なかでもインターンシップについてお話しします。
―就活って何からはじめればいいの?
―インターン行きたいけど、志望業界とか全然ないなあ...
―インターンってどんなことやるの?
など、特にこれから就活に入る2022年卒の方は「就活ってなんぞや」というところからスタートする人も多いでしょう。
今回は、勝負の夏を目前にした就活生向けに、夏季インターンに応募するメリットをご紹介します。
夏季インターンにとことん応募すべき4つの理由
私としては、
「就活ってよくわからないし、いまいち気が進まない」という方や、「周りに合わせてそのうち始めればいいや」という方にこそ、夏季インターンにとことん応募してほしいと思っています!
夏季インターンに応募すべき理由は、主に4つです!
1.面接練習にもってこい
2.業界や企業研究につながる
3.内定につながる可能性がある
4.貴重な経験を積める
以上の4つについて、それぞれ説明していきます。
インターン選考は面接練習の最高の場である
『自分は面接が苦手だ。。。』
そう思っている方は少なくないかと思います。
私も面接には苦手意識がありました。
面接が苦手であるがゆえに、自己アピールがうまくできず、内定がもらえない。
これ以上に悔しいことはありませんよね。
ですが多くの場合、「慣れる」だけで面接力は大幅にUPします。
特に、就活の面接はほとんどが同じことを質問される、ワンパターンな舞台です。
聞かれることの大半は、「志望動機」と「学生時代に最も力を入れたこと」(通称ガクチカ)の2つです。
面接を何度か受けただけで、本当にその2つばかり聞かれることに驚くかと思います。
ただ、同じようなことを聞かれるなかでも、面接官によって尋ね方や深堀り具合が微妙に異なってくるのが面接の難しさのひとつでしょう。
ただ、面接を数多くこなすうちに、どういった内容を面接官は掘り下げてくるのかがわかるようになります。
それに気づき、面接と面接の合間に深堀りポイントを強化することで、面接力はぐんぐん上がっていくでしょう。
就活終盤になると、質問の途中の時点で面接官が何を聞こうとしてるのかすぐにわかるようになると思います。
面接は場数が命。
これについてはわかっていただけたかと思います。
その場数をいつ積むのか?
本番の選考が始まってからではもちろん遅すぎます。
そう、夏季インターンシップです。
夏のインターンこそが、就活生が早期に面接の経験を積むことができる、最高のチャンスなのです。
幸い志望企業に落ちても、本番ではないので大丈夫です。
僕の友人にも、インターンには落ちたが、選考には受かったという人がたくさんいます。
人数枠が限られているケースが多く、インターンのほうが本選考より受かりにくい企業も多いです。
本選考に向けた面接練習として、なるべく多くのインターンに応募し、場数を積んでいきましょう。
業界研究や企業研究ができる
インターン選考と同時に、説明会を実施する企業が増えています。
今の時代、各企業の採用ページをみれば、就活生向けの情報はある程度手に入ります。
しかし、実際に企業の人に会うことにより、社員の雰囲気などがわかったり、質問することで疑問を解消できたりというメリットが得られます。
社員の生の声から業界研究・企業研究ができることは、思った以上に大きいです。
もし特に質問したいことがない場合は、社員の就活について質問することをおすすめします。
その業界・企業を選んだ理由や、就活時代に工夫した点などを聞くことは、自分自身が就活をするうえでも大きなヒントになります。
例えば、社員さんの就活時代の志望動機にあなたが強く共感したとしましょう。
その志望動機自体は、あなたが自分自身で思いついたものではなかったとしても、それは自分自身の志望動機に反映してもよいのです。
むしろ、あなたの潜在的な志望動機を、社員の方の経験が引き出してくれたというのでしょうか。
志望企業で働く社員は、あなたの就活生としての先輩のひとりでもあるのです。
あなたより先に志望企業の内定をもらった大先輩に会う機会を活かさない手はありませんよね。
インターン参加は内定にプラスにはたらく
「内定直結型インターン」といったような、参加することで直接内定(内々定)に結び付くようなインターンが増えています。
経団連に属していないベンチャー企業などで特に多く見受けられますね。
『そんなインターンは全体でみるとごく少数だし、自分なんかがインターンで内定を貰える気がしない』
そう思われる方も多いでしょう。
確かに、「内定直結型」のような、インターンが実質選考のようなものを通過して内定を獲得するのは非常に困難です。
しかし、表向きには「選考とは無関係」としながらも、こっそりとインターンを内定に結び付けている企業はかなり多いと思います。
実際に、私もインターンに参加した企業からは、就活解禁日に、面接をすることなく内定をもらいました。
正確にいうと面接はしましたが、面接開始後の面接官の最初の言葉が「合格です。一緒に働きましょう」でした。
このように、「内定」は貰えなくても、インターンに参加するだけで内定に大きくプラスに働く企業は多いです。
夏の時点で他の就活生からリードできるチャンスですので、いろんな企業に応募してチャンスの種を蒔いていきましょう。
インターンはかけがえのない経験である
インターンでは、1週間ほど企業の職場にお邪魔できたり、はじめて会った就活生とチームを組んでグループワークに取り組んだりします。
こういった経験は、社会人になってからはなかなか得られないものばかりだったと、働き始めてから強く実感します。
私も夏のインターンシップでは、メーカーや金融関係、コンサルなど、さまざまな業種に触れることができました。
1週間~2週間程度のインターンばかりでしたが、さまざまな知識や考え方、人脈などを得ることができ、本当によい経験であったと感じています。
就活という枠を超えて、インターンは参加して絶対に損はありません。
他業種を知り、様々な人と知り合うことは非常に大事です。
みなさんもとことん応募して、インターンへの参加を勝ち取ってもらえたらと思います。
ではまた!
あなたの仕事はなぜ終わらない? 時間が足りない理由と解決法を林修の著書に学ぶ
「仕事が終わらない......。やらなきゃいけないことが時間通りに片付かない.....。」
働く方なら誰もが経験したことのある悩みだと思います。
私も新入社員のころ、仕事が全く片付かずに苦しんだ記憶があります。
仕事が回らず、焦る気持ちがミスを生み、そのリカバリーに追われてまた仕事が増えてしまう......そんな日々を経験しました。
ものすごいストレスを抱えていたのを覚えています。
「時間が足りない」のは、サラリーマンの悩みランキングでもかなり上位に入るのではないでしょうか?
林修先生の著書「いつやるか?今でしょ!」では、仕事ができる人に共通する時間の使い方が述べられています。
今回は、本書のなかで「逆算の哲学」と呼ばれる考え方を紹介し、みなさんの仕事の参考にしてもらえればと思います。
仕事の時間が足りない理由
仕事のスケジュールを組むとき、どのように計画を立てますか?
多くの人がやりがちなのが、積み上げ式の考え方です。
すなわち、今これをやって、次にこれをやってと、順番に積み上げていくことで目標に近づいていくというやり方です。
林先生はこの考え方を完全に否定します。
このやり方では、目の前のことに注目し、今という切り口で必要に見えるものを追加してしまう傾向があります。
プレゼンに例えると、資料を作りながら、言いたいことをどんどん付け足してしまう感覚に近いです。
積み上げ式で仕事を管理してしまうと、自分自身で仕事をどんどん増やしてしまい、貴重な時間をオーバーしてしまうのです。
逆算の哲学を持つ
できる人は、ゴールから逆算して仕事を管理します。
根本的な考え方として、
「そもそも時間は足りないものである」
ということ。
そして、
「限られた時間のなかでベストを尽くす」
があります。
まずゴールを描き、限られた時間のなかでゴールを実現するために、やるべきことの順位付けを行う。
そして、優先度の低いものは大胆に切り落とし、時間内でゴールに到達できるよう全力を尽くすのです。
すなわち、常にゴールから逆算して計画を立てる「逆算の哲学」とは、
・想像力を駆使して成功イメージを作り上げる
・そのイメージに向かって、全体のバランスを考えながら優先順位をつける
の2つに集約されます。
足し算的な積み上げ式の発想とは違って、
ゴールから逆算してこれから必要な行動を洗い出し、優先順位を付け、順位の低いものを削り落としていくという、引き算的な発想です。
これを徹底することにより、優先度の低いことに時間を奪われることなく、最短でゴールへ到達できるのです。
余談ですが、かのスピルバーグ監督はこう言ったそうです。
「ラストシーンから書く」
人生も逆算の哲学で考えよう
逆算の哲学は、短期的な仕事においてとても大切になる考え方ですが、長期的な人生にも応用できる考え方です。
本書では、林先生の友人としてザイゼン君(もちろん仮名です)が紹介されています。
28歳のとき、研究室の助手を務めていたザイゼン君は、
「俺、48歳で教授になるから」
といい、その後の20年間で書くべき論文、投稿する雑誌など、あらゆる計画を立ててしまっていたのだそうです。
それから8年程度経過して再会した際には、その計画がほぼスケジュール通りに進んでいるだけではなく、教授の退官によって「46歳に短縮できそう」という状態になっていたのです。
教授になるというゴールを描き、それを実現するためのアクションを決め、最短ルートで実行していく。
ザイゼン君は極端な例ではありますが、これも逆算の哲学です。
みなさんもぜひ人生の目標をイメージし、そこから逆算してみてはいかがでしょうか?
本書のなかで、林先生は5年後の姿を思い描くといいとおっしゃっています。
仕事だけでなく、人生においても「時間が足りない」となってしまわないように、逆算の哲学で考えられればいいですよね。
ではまた!
ちゃんと現場行ってる? USJ再建の森岡毅に学ぶ現場主義の重要性
仕事において、あなたは意識して現場へ行っていますか?
「現場」といっても、業種によってはピンとこないかもしれませんね。
現場というと、小売業であれば実際の店舗、製造業であれば製造現場、金融業であれば銀行窓口などがあたります。
ほかにも、製造業であれば作ったものが最後お客様に触れる店舗も、現場のひとつと言えるでしょう。
ビジネスにおける「現場」を定義すると、「目に見える形で仕事が行われている、あるいは影響を及ぼしている場所」とでも表現できるかと思います。
最近はデスクワーク中心の方も多いかと思いますが、あなたは現場に足を運んでますか?
今回は、大阪のUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)を再建した超有名マーケター、森岡毅の著書「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」から、現場の大切さについて紹介したいと思います!
森岡毅はパーク内を「とにかく歩いた」
この本を一読したときの私の一番の感想は、
「森岡毅さん、めちゃくちゃ現場歩くやん」
でした。
森岡さんはUSJのマーケティング責任者を務め、業績のV字回復の立役者ですが、入社当初から常に、
「新しいアイデアを出し続けなければならない」
「絶対に失敗は許されない」
というプレッシャーのなかで企画を打ち出し続けてきたそうです。
森岡さんはアイデアを出すにあたり、とにかくとにかくUSJのパーク内を歩き、観察することに徹したそうです。
著書で述べられていますが、森岡さんは新卒でP&Gに入社され、当時の上司から
「困ったら、答えは現場にある」
と教えられたそうです。
実際に店舗に足を運び、自身が取り扱っていたシャンプーの陳列棚や、商品を選ぶお客さんの姿を観察し、様々な問題の解決に役立ててきたそうです。
そんな森岡さんは、ただパーク内を歩くだけではなく、4人の子供と奥さんの家族6人で実際に遊びにいってみたそうです。
一番下は4歳の子供とパークを回る中で、乗ろうと思ったアトラクションの多くが、身長制限のために乗れないという事態に遭遇します。
また、JAWSで子供が泣いてしまい、USJのウリであるリアルなJAWSやターミネーターが、子供には恐怖の対象であるという気付きに出会います。
(乗ったことがある方はわかると思いますが、たしかに4歳の子供には怖いですよね。。。)
USJは当初、映画のテーマパークとして売り出しており、アトラクションのリアルさはピカイチだったのですが、それが子供には裏目に出てしまったのです。
この経験から、USJの弱点がわかったと森岡さんは述べています。
自分自身が家族連れで遊ぶことで、「低年齢の子供を持つ家族層」の集客を行うための様々なヒントを得たのです。
現場の学びから徹底的にこだわった新エリア
森岡さんは現場での学びを生かし、新ファミリーエリア「ユニバーサル・ワンダーランド」を立ち上げ、ファミリー層の獲得に成功しました。
森岡さん自身が感じた課題をクリアし、身長制限は最小限にとどめ、子供の大好きなハローキティなどのキャラクターを大集合させたエリアとしてオープンしたのです。
コーヒーカップに至っては、子供の低い視点からでも景色が楽しめるよう、手すりなどが視界を遮らないように調整し、またそこから見える周辺の建物のデザインを工夫するなど、現場でしか感じられない細部にも徹底的にこだわったそうです。
ITの進んだ現代こそ現場へ!
森岡毅さんの例を紹介しましたが、現場を大切にする心構えは、あなたの仕事にもとても参考になるのではないでしょうか?
BtoCのビジネスであれば、お店へ足を運んで陳列やお客さんの様子を観察する。
BtoBであれば、顧客都合もあり難しいかもしれませんが、自社製品がどのように活用されているのかを見せてもらう。
人事など管理系の仕事であれば、自社の制度をひとりの従業員として活用してみる。
このように、一言で現場へ行くといっても、いろいろなスタイルがあると思います。
大切なのは、ただ足を運ぶだけではなく、しっかりと観察し、アンテナを高め、ひとつでも多くの発見をしようという心構えを持つことです。
現場へ足繫く通ううちに、そのような感性も研ぎ澄まされていきます。
ほとんどの仕事がパソコン上で完結してしまう。
管理職であれば、部下からの報告をスクリーンで見るだけで、判断ができてしまう。
そんなITの進んだ現代において、現場の大切さはつい忘れられがちです。
ぜひ明日から現場を意識し、そこにしかない「答え」を探してみてください!