あなたの仕事はなぜ終わらない? 時間が足りない理由と解決法を林修の著書に学ぶ
「仕事が終わらない......。やらなきゃいけないことが時間通りに片付かない.....。」
働く方なら誰もが経験したことのある悩みだと思います。
私も新入社員のころ、仕事が全く片付かずに苦しんだ記憶があります。
仕事が回らず、焦る気持ちがミスを生み、そのリカバリーに追われてまた仕事が増えてしまう......そんな日々を経験しました。
ものすごいストレスを抱えていたのを覚えています。
「時間が足りない」のは、サラリーマンの悩みランキングでもかなり上位に入るのではないでしょうか?
林修先生の著書「いつやるか?今でしょ!」では、仕事ができる人に共通する時間の使い方が述べられています。
今回は、本書のなかで「逆算の哲学」と呼ばれる考え方を紹介し、みなさんの仕事の参考にしてもらえればと思います。
仕事の時間が足りない理由
仕事のスケジュールを組むとき、どのように計画を立てますか?
多くの人がやりがちなのが、積み上げ式の考え方です。
すなわち、今これをやって、次にこれをやってと、順番に積み上げていくことで目標に近づいていくというやり方です。
林先生はこの考え方を完全に否定します。
このやり方では、目の前のことに注目し、今という切り口で必要に見えるものを追加してしまう傾向があります。
プレゼンに例えると、資料を作りながら、言いたいことをどんどん付け足してしまう感覚に近いです。
積み上げ式で仕事を管理してしまうと、自分自身で仕事をどんどん増やしてしまい、貴重な時間をオーバーしてしまうのです。
逆算の哲学を持つ
できる人は、ゴールから逆算して仕事を管理します。
根本的な考え方として、
「そもそも時間は足りないものである」
ということ。
そして、
「限られた時間のなかでベストを尽くす」
があります。
まずゴールを描き、限られた時間のなかでゴールを実現するために、やるべきことの順位付けを行う。
そして、優先度の低いものは大胆に切り落とし、時間内でゴールに到達できるよう全力を尽くすのです。
すなわち、常にゴールから逆算して計画を立てる「逆算の哲学」とは、
・想像力を駆使して成功イメージを作り上げる
・そのイメージに向かって、全体のバランスを考えながら優先順位をつける
の2つに集約されます。
足し算的な積み上げ式の発想とは違って、
ゴールから逆算してこれから必要な行動を洗い出し、優先順位を付け、順位の低いものを削り落としていくという、引き算的な発想です。
これを徹底することにより、優先度の低いことに時間を奪われることなく、最短でゴールへ到達できるのです。
余談ですが、かのスピルバーグ監督はこう言ったそうです。
「ラストシーンから書く」
人生も逆算の哲学で考えよう
逆算の哲学は、短期的な仕事においてとても大切になる考え方ですが、長期的な人生にも応用できる考え方です。
本書では、林先生の友人としてザイゼン君(もちろん仮名です)が紹介されています。
28歳のとき、研究室の助手を務めていたザイゼン君は、
「俺、48歳で教授になるから」
といい、その後の20年間で書くべき論文、投稿する雑誌など、あらゆる計画を立ててしまっていたのだそうです。
それから8年程度経過して再会した際には、その計画がほぼスケジュール通りに進んでいるだけではなく、教授の退官によって「46歳に短縮できそう」という状態になっていたのです。
教授になるというゴールを描き、それを実現するためのアクションを決め、最短ルートで実行していく。
ザイゼン君は極端な例ではありますが、これも逆算の哲学です。
みなさんもぜひ人生の目標をイメージし、そこから逆算してみてはいかがでしょうか?
本書のなかで、林先生は5年後の姿を思い描くといいとおっしゃっています。
仕事だけでなく、人生においても「時間が足りない」となってしまわないように、逆算の哲学で考えられればいいですよね。
ではまた!