"お偉いさん"との距離がグッと近づく会話術 ~超一流の雑談力「超・実践編」に学ぶ~
こんにちは、Ryo(@Ryo_motivation1)です。今回は、「"お偉いさん"との距離がグッと近づく会話術」というテーマでお話します。
会社の上司、取引先の社長、はたまた株主など、いわゆるお偉いさんとの付き合いは、仕事で避けられないものの一つですよね。もちろん気を使いますし、「何を話せばいいだろう...」と不安になります。普段と異なる緊張感があるので、お偉いさんとコミュニケーションを取るのが苦手という人は多いと思います。
安田正さんのベストセラー『超一流の雑談力』を様々なケースを例に出してより実践的にまとめた『超一流の雑談力「超・実践編」』に、お偉いさんとの接し方のヒントがありました。大物から「見どころがある」と思われるテクニックとして紹介されていましたので、ご紹介したいと思います。
とにかく「聞くことに徹する」、でも「ただ聞く」だけじゃだめ
「相手の話をしっかり聞く。」これは大物相手とか以前の話で、雑談全般においてとても大切な心構えです。詳しくは後述しますが、大物との会話においては、「ただ聞く」だけでは不十分です。
大物から「こいつは見どころあり」と思われるためには、相づちを打ったり不意の質問にしっかり答えたりするだけでは足りません。
大物相手には、相手の話を聞くなかで、
- 大物の何気ない言葉をキャッチし、その言葉を投げ返す
- 大物の好きな言葉を推測し、先回りして使う
の二つが求められるのです。
なんか難しそう、、、と思ったあなた! そんなことはありません。きちんとテクニックを押さえ、少しずつ実践していくことが大切です。意識して訓練すれば、自然とできるようになるシンプルな技術だと思います。
テクニック①大物の何気ない言葉を投げ返す
ひとつ目のテクニックは、「相手の何気ない言葉を投げ返す」です。ここでいう「相手のキーワード」とは、相手がよく使う言葉を指します。
大物との雑談のなかでは、様々な単語が飛び出してきます。大物の放つ何気ない言葉はすべて宝の山だと思いましょう。
単語といっても企業名、商品名、最新テクノロジーの名前、お店の名前など、そのジャンルは無限大ですが、特に抑えるべきは以下のような言葉です。
- 話題の中心の固有名詞(人、場所、もの)
- 相手が力説しているときに出た言葉
- 相手のルーツ(出身地やプライベート)に関連した言葉
これらの言葉をしっかりと覚えておき、折を見て使っていきます。
例えば、Aさんの話→Bさんの話と移っていったところで、「先ほどのAさんの話でも感じましたが、お二人とも○○なところがすごいですよね」といったように。
こうすることで、相手に「こいつはよくわかっているな」とか、「よく人の話を聞いているな」といった好印象を与えることができます。相手の言葉を投げ返す。たったこれだけで、「ただ相手の話を聞いて頷いているだけの集団」から一歩抜け出すことができますよね。
テクニック②大物の喜ぶ言葉を予想する
第二のテクニックは、「相手の好きな言葉を推測し、先回りして使う」ことです。
人によって日常的に使う言葉はある程度限られています。また、会社や業界によっても、よく使う言葉の傾向が存在します。そのような、相手の選ぶ言葉、すなわち好きな言葉を推測したうえで、自分から使うのが2番目のテクニックです。
著者の安田さん曰く、
特徴的なキーワードには相手の「信念」が込められていることが多く、キーワードを共有することで思いも共有できます。つまり、相手の共感を誘うことができるのです。(超一流の雑談力「超・実践編」第2章より引用)
では、相手の言葉の好みを推測すればいいのでしょうか? 例えば、ある企業の社長さんと会話していると考えてみましょう。
相手の会社について話す中で、社長さんが「うちは愚直をモットーにしてるんですよ」と言ったとします。その社長は「愚直」という言葉が好きであるのは間違いありません。が、ここで語彙の範囲を広げて、「この社長は「愚直」に近いほかの言葉も好きなのではないか?」と予想するのです。
このように、相手の言葉選びから、相手の好きであろう言葉を予想していくのが肝になります。先ほどの「愚直」の例であれば、「一途」「まっすぐ」「ひたすら」「誠実」などの言葉もきっと好きだろうと読むわけですね。
そして、推測した相手が好きであろう言葉を、相手に先回りして自分が使うのです。うまくいくと、相手から「そうそう!そういうことなんだよ~!」といった具合にかなり高い共感が得られます。こうなったらもうこっちのもので、雑談はどんどん盛り上がること間違いなしです。
大物から「こいつは自分と気が合うな」「よくわかってるな」と思ってもらうことができ、「こいつは見どころがある」と認めてもらえる可能性がグッと高まります。
相手の好きな言葉を予想し、それを先に使ってみる。もし相手の好きな言葉と違っていたとしても、それで嫌われることはありません。非常にローリスク、ハイリターンなテクニックだと思います。
ビジネスチャンスを広げるためのテクニック
今回、「"お偉いさん"との距離がグッと近づく会話術」というテーマでお話しました。念のためですが、お偉いさんに媚びましょうという内容では決してありません。「相手の話をしっかり聞く」というコミュニケーションの基本を押さえつつ、お偉いさんとの共感を高め、ビジネスチャンスを広げるための一つのテクニックです。覚えておいて損はないんじゃないかなと思いますので、ぜひ活用してもらえればと思います。
この記事は安田正さんの『超一流の雑談力「超・実践編」』の内容をご紹介する形で書かせてもらいました。他にも実践的なテクニックが盛りだくさんの本ですので、雑談力・コミュニケーション能力をつけたいなと思う方にはオススメの一冊です!
ではまた!